通夜のマナーとは?参列に関するマナー・服装・香典など通夜に関するマナーを詳しく紹介
お葬式のマナーでは、身近な人が亡くなった人向けに通夜のマナーについて解説します。この記事では作法や
服装、持参品などの項目に分けて詳しく説明するので、不幸があった際の参考にしてください
。
マナーと一緒に知りたい|通夜とは?
通夜とは、故人と親しかった人がお別れとして最期の夜を過ごす宗教的な儀式のことです。葬
儀の1日目として亡くなった翌日の夜に行います。かつては、遺体を腐敗させないために、線
香の火を絶やさないようにして夜通し行われていました。
現代では防災上の理由などから、1~2時間の「半通夜」といわれる形式で行われています。
通夜の前後に行われること
仮通夜
仮通夜とは、故人が亡くなった日に、特に近しい親族のみで行う儀式のことです。一般に通夜
といわれる儀式が「本通夜」です。本通夜は故人が亡くなった翌日に行い、親しい知人や遠い
親族も参加します。
仮通夜に参加する際は、家人が葬式の準備などで忙しいため、軽く挨拶をしてその場を後にす
るとよいでしょう。
故人との対面
故人との対面は、原則として遺族に勧められた場合のみ行いましょう。対面時は故人の枕元よ
り少し離れて正座し、一礼します。遺族が白布を外したら、膝をつけたまま近づきます。その
後、故人に一礼して手を合わせ、遺族にも一礼します。
対面した後は、「安らかにお眠りになっていますね」などの短めの言葉を遺族へかけましょう
。
通夜の流れ
受付・記帳
斎場に着いたらまず、受付へ向かいます。係員の指示に従い、適切な列に並びましょう。受付
ではお悔やみの言葉を一言述べて一礼します。その後、ふくさから香典を取り出し、両手で渡
します。最後に、芳名帳に住所と氏名を記帳して一礼します。
芳名帳は、香典の金額を管理する役目もあるため、忘れずに記帳しましょう。
僧侶入場
受付と記帳が終わったら式場に移動し、前から詰めて着席します。祭壇に向かって親族は右側
、知人や関係者は左側に座ることが多いです。係員が指示する場合もあるので、その時は指示
に従いましょう。開始時刻になると僧侶が入場し、お通夜が始まります。
読経・焼香
僧侶による読経が1時間程度行われます。読経が終わると僧侶、親族、関係者の順に焼香しま
す。自分の番になると係員が案内してくれます。焼香台の前に立ち、遺族に一礼します。続い
て遺影に一礼し、焼香後は再度遺影と遺族に一礼して自分の席に戻ります。
通夜ぶるまい
通夜ぶるまいとは、参列者へのお礼と故人の供養のために用意される食事会のことです。声を
かけられたらできる限り参加し、故人をしのぶため少しでも箸をつけるようにしましょう。ま
た、場をわきまえて騒いだり長居したりしないように気をつけましょう。
喪主のあいさつ
多くの葬儀では、喪主のあいさつで通夜が終了します。自身が喪主の場合は、参列者へのお礼
や生前お世話になった故人への感謝などをあいさつとして述べましょう。
通夜に参列する際の基本マナー
通夜に参列する際の基本的なマナーについて、以下で詳しく説明します。
葬式と通夜どちらに参列するべき?
葬式と通夜のどちらかにしか参列できない場合は、故人との関係性が仕事上の関係や知人であ
れば、告別式に参列するのが望ましいです。
ただし、近年では仕事後に参列できる通夜にのみ参列するパターンも増えているので、都合が
つかない場合には通夜に参列するとよいでしょう。
参列できない場合には?
断り方
何かしらの理由で参列を断る場合、行けないことが分かった時点で連絡するのがマナーです。
その際は詳しい理由を述べる必要はありません。どうしても都合がつかなかったことを伝える
だけで十分です。
するべきこと
欠席する際にするべきことは2つあります。1つ目は弔電を打つことで、通夜が始まるまでに喪
主あてに送りましょう。2つ目は香典を渡すことです。香典袋に包み、喪主の家あてに現金書
留で送りましょう。
また、供花や供物を送るのも選択肢のひとつとして認められています。葬儀社に依頼する方法
や、ネットで配送をお願いする方法があります。
通夜に参列中のマナー
通夜に参列中のマナーについて、以下で詳しく解説します。
「上座」と「下座」
葬式での上座とは、故人との関係が深い親族が座る座席のことで、祭壇に近い場所にあります
。一方、知人や関係者が座る座席を下座といい、祭壇から遠い位置にあります。そのため、自
分と故人との関係性で席順は決まります。
ただし通夜では基本的に、進行している葬儀社の人が席順に関して対応してくれます。
数珠の持参
数珠は、手にかけて仏様の前で合掌することで、人間の煩悩を消し去り功徳を積めると考えら
れています。お通夜に欠かせない道具です。故人の宗派と異なる数珠でもかまわないので、必
ず持参しましょう。
数珠はお通夜の間中ずっと持っているべきものです。焼香の際は左手にかけ、右手を合わせて
合掌します。
通夜の言葉のマナー
お悔やみの言葉
お悔みとは、参列者から遺族に対して行う挨拶のことです。「この度は御愁傷様です」という
言い方が一般的です。形式的で固いと感じる方は、「急なことで驚きました」「とても残念で
す」など形式ばらない言い方でもかまいません。
キリスト教の場合は、「安らかに永眠されますようお祈り申し上げます」などがお悔やみとし
てふさわしいです。
「忌み言葉」を使わない
忌み言葉とは、不幸を連想させるため、冠婚葬祭の場にふさわしくない言葉のことです。通夜
では、遺族に対して忌み言葉を避けましょう。忌み言葉の具体例を以下に示します。
・仏教、キリスト教での忌み言葉
浮かばれない、迷う、成仏、供養
・重ね言葉
重ね重ね、度々、ますます
・繰り返すことを意味する言葉
再び、また、引き続き
・数字
四苦八苦など四と九を用いる言葉
・生死に関する直接的な表現
死亡、生きる、生存中
・死や苦しみを連想させる表現
終わる、切る、別れる
通夜の服装マナー
通夜に参列する際は、喪服である必要はありません。平服で参列するときは、男性は地味なス
ーツ、女性は地味なスーツかワンピースで靴は黒いものが好ましいです。
男性の服装
男性の参列時の服装は、黒のスーツが基本です。シングル、ダブルのどちらでもかまいません
がズボンの裾はシングルがよいです。ネクタイは黒で、ネクタイピンは外しましょう。ワイシ
ャツは白の長袖のものにします。
靴や靴下の色は黒で統一しましょう。靴は金属部分や光沢のあるものは避けた方がよいです。
女性の服装
女性の参列時の服装は、黒、濃紺などの無地のスーツやワンピースにしましょう。髪型は高す
ぎない位置でシンプルにまとめ、靴は黒のパンプスがよいです。バッグは黒の布製、ストッキ
ングは薄い黒のもの、ハンカチは白か黒の無地のものを用意しましょう。
また、メイクは控えめにし、肌の露出は避けます。和装の場合は、黒の無地の着物と黒い帯に
しましょう。
学生や子供の服装
学校の制服がある場合には制服を着用します。制服がない場合は黒、グレー、濃紺などを基調
とした服装にし、シャツは白、靴は黒が望ましいです。乳児は白か黒または薄いベージュなど
の控えめの服にしましょう。
持ち物・身に付けるもののマナー
毛皮のコートやバッグは、殺生をイメージさせるため身につけないようにしましょう。喪章は
遺族のみがつけるので、参列者はつけてはいけません。
結婚指輪以外のアクセサリーは基本的に付けないようにするのがマナーです。ただし、パール
は涙を意味するため、着用してもかまいません。
通夜の香典マナー
通夜の香典に関するマナーについて、以下で詳しく説明します。
告別式にも参列する場合
告別式にも参加する方は、どちらかに持参しましょう。ただし、突然の連絡を受けて通夜に参
列する際は、不幸を予測した印象を与えないよう、告別式で渡しましょう。
香典の相場
香典の相場は、故人との関係性で異なり、関係が深いほど高くなります。家族や親族などの近
親者は1万円〜10万円、仕事の関係者は5千円〜1万円、友人や知人は3千円〜1万円が相場です
。
香典のお金注意事項
香典には、不幸を予期していたと思われないよう、新札は使わないようにします。また、偶数
は縁が切れることを連想させるため、偶数の付く数字の金額を避けましょう。
香典袋
選び方
香典袋は宗教によって変わります。蓮の花は仏教、ユリの花はキリスト教で、無地のものは宗
教を問わず使えます。また、水引の有無など、金額に合わせて適切な香典袋が変わるので注意
しましょう。
書き方
香典袋の表書きについて、水引きより上に四十九日より前は「御霊前」、四十九日後は「御仏
前」と筆か筆ペンで書きましょう。ただし、浄土真宗は四十九日より前であっても「御仏前」
と書きます。水引きの下には自分の名前をフルネームで書きます。
ふくさの使い方
香典を持参する際には、ふくさに包みましょう。ここで使用するふくさは、紫や紺など暗めの
色を選びます。香典袋をふくさで包む方法は、まずふくさを角が上下左右に来るように斜めに
置き、中央より少し右に香典袋を置きます。右、下、上、左の順に畳んで完成です。
まとめ
突然通夜に参列することになったときに慌てないよう、通夜の流れを頭に入れ、最低限のマナ
ーを身につけておきましょう。アイワセレモニーでは、葬儀内容や費用について事前に無料で
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