遺骨ダイヤモンドの作り方を紹介 | ピアスなどのアクセサリーにもなる?
手元供養,お葬式の品目,葬儀後大切な家族を失ったとき、故人をいつも身近に感じたいと考える人も多いのではないでしょうか。そのひとつとして、遺骨からダイヤモンドを作成し、ジュエリーとして身に着ける方法があります。
この記事では、遺骨ダイヤモンドの制作方法やメリット・デメリット、遺骨ダイヤモンドが向いている人などを詳しく解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
遺骨ダイヤモンドとは?
遺骨ダイヤモンドとは、遺骨に含まれる炭素から科学的に合成するダイヤモンドのことで、メモリアルダイヤモンドとも呼ばれています。遺骨に含まれる成分によって、ダイヤモンドの色合いが変わるのが特徴です。お墓などを使わない手元供養の一つとして知られています。
遺骨ダイヤモンドの歴史
人工ダイヤモンドは1980年代頃に製造の技術が確立されました。遺骨ダイヤモンドが販売されだしたのは2000年代初頭からと、まだ歴史はあまり長くありません。日本では2005年以降に販売が開始され、近年の「死は個人のもの」という価値観が受け入れられ始めたこともあり、日本でも急速に広まっています。
遺骨ダイヤモンドは、どういった人に向いている?
ここでは、遺骨ダイヤモンドを作ることが適するケースをご紹介します。
故人の希望があった方
故人が生前からダイヤモンド葬を希望されていた場合は、その願いを叶えることができます。また、「散骨してほしい」と希望を聞いていたが、すべて散骨するのは寂しいと感じる場合は、一部の遺骨からダイヤモンドを作成することも可能です。
故人を身近に感じたい方
遺骨をダイヤモンドアクセサリーとして身に着ければ、故人をより近くに感じることができるでしょう。ダイヤモンド葬は遺骨の一部を携帯できるため、お墓に埋葬するよりもパーソナルな供養方法といえます。
お墓を必要としない方
遺骨ダイヤモンドはお墓の必要性を感じていない場合にもおすすめです。遺骨ダイヤモンドはお墓を新たに建てるよりも費用が抑えられるケースが多く、お墓の費用が心配な場合には向いているといえます。
お墓の管理に不安がある方
中にはやむを得ない事情でお墓の管理ができないという場合もあります。遠方に住んでおりお墓の管理が難しい方や、将来的にお墓の管理者がいなくなる懸念がある場合は、管理の必要がなく、手間がかからない遺骨ダイヤモンドも検討するとよいでしょう。
無宗教の方
遺骨ダイヤモンドには、宗教的な縛りがありません。無宗教の方にもおすすめの方法です。
遺骨ダイヤモンドはどうやって作るの?
遺骨ダイヤモンドはどのようにして作られるのでしょうか。ここでは、具体的な製造方法をご紹介します。
遺骨ダイヤモンドができるまで
遺骨ダイヤモンドは、以下の手順を踏んで製作されます。
1.資料請求・相談
2.申し込み
3.遺骨の送付
4.ダイヤモンド原石の制作
5.ジュエリー加工(ジュエリーにする場合)
6.お届け
まずは、インターネット・電話・メールを利用して遺骨ダイヤモンドに関する資料請求や相談を行います。申し込みする際に、ダイヤモンドの外観・カット数・色合い・支払い方法・料金などを担当者と相談して決めます。
申し込みが済んだら、遺骨を製造業者に送ります。製造業者は北米やヨーロッパに多く、海外への発送が必要なことも多いため、海外発送が初めての方は担当者に配達方法などを詳しく確認してください。製造業者による加工が終わったら、ご自宅に遺骨ダイヤモンドが届きます。
どれくらいの期間がかかる?
遺骨が製造業者に渡ってから、約4か月~6か月程で受け取ることができます。ただし業者や加工を希望するジュエリーによって制作期間は異なるため、申し込み前に確認しておきましょう。
必要な遺骨量とは
必要な遺骨量は業者によって異なるので、依頼をする前に確認をとっておくとよいでしょう。分骨する場合は、業者と相談してから納骨する分とダイヤモンドに加工する分とを分けます。遺骨の量が足りない場合は、毛髪から炭素を抽出することもできますし、病気などでもろくなってしまった骨からでも、ダイヤモンドを制作することは可能です。
遺骨ダイヤモンドの価格はどれくらい?
遺骨ダイヤモンドの価格は、制作するダイヤモンドの大きさによって決まります。ダイヤモンドの原石の制作の相場は、0.2カラットのダイヤモンドの場合で約40万円、1カラットのダイヤモンドの場合で約200万円です。アクセサリーとする場合は、別途ダイヤモンドの加工料やアクセサリーの制作費用がかかります。
制作するダイヤモンドの大きさにもよりますが、新たにお墓を建てて埋葬するよりもコストがかからないケースが多いでしょう。
遺骨ダイヤモンドを制作するメリット
ここでは、遺骨ダイヤモンドのメリットを詳しく紹介します。
複数人で分けてもつことができる
人数分作れば、遺族全員で遺骨ダイヤモンドをもつことも可能です。複数個の制作に必要な遺骨量は業者によって異なるため、事前に確認をとりましょう。
身近に身に着けられる
遺骨をダイヤモンドにすることで、故人をいつも身近に感じ、日々心穏やかに過ごすができるでしょう。アクセサリーとして身に着けたまま思い出の地を訪れ、故人を懐かしむこともできます。
管理が不要
遺骨ダイヤモンドは、お墓とは異なり定期的に管理する必要がありません。承継もいらないため、将来的に管理者がいなくなるという心配もないでしょう。掃除などの手間もかからないため、ご高齢の方でも安心して所持できます。
引越しなどの移動に手間がかからない
ダイヤモンドはアクセサリーに加工をし身に着けているため、国内外の引越しの際にも移動に悩む必要がありません。仏壇だと大きすぎて、移動するだけでも手間と労力がかかります。ダイヤモンドなら、転勤の多い方でも安心して持ち運べるでしょう。
遺骨ダイヤモンドのデメリット
ここでは、遺骨ダイヤモンドのデメリットを詳しく紹介します。
遺族の遺骨である証明が難しい
遺骨ダイヤモンドはDNA情報が残っていないため、本当にそれが故人の遺骨で作られたかの科学的証明が困難です。遺骨ダイヤモンドの制作は、ご遺族が十分納得したうえで行いましょう。完成と同時に保証書を発行してくれる業者依もありますので、そういった業者に依頼すると安心です。
紛失の恐れがある
遺骨ダイヤモンドは、小さいものなので紛失の恐れがあります。ダイヤモンド単体として持つのではなく、普段から身に着け慣れているジュエリーにするなどして、紛失リスクを下げましょう。
家族の反対にあう場合がある
お墓に埋葬したい親族がいると、遺骨ダイヤモンドを制作することに反対を受ける可能性があります。中には、遺骨をダイヤモンドすることを「縁起が悪い」「バチがあたる」と考える人もいるかもしれません。どうしても気になる場合は、49日の法要を終えてからダイヤモンド加工を依頼することもできます。
遺骨をダイヤモンドにすることは法律違反にならない?
遺骨ダイヤモンドは、分骨と同じ行為なので違法ではありません。分骨は、古くから行われている伝統的な葬送方法のひとつです。その証拠に法務省も「葬送のための祭祀(さいし) で節度をもって行われる限り、遺骨を加工することは問題ない」という見解を表明しています。
ペットの遺骨でもダイヤモンドを作ることはできる?
ペットの遺骨でも、ダイヤモンドの制作は可能です。体が小さく遺骨量が足りない場合は、体毛で代用することもできます。遺骨ダイヤモンドを身に着けることで、ペットロスによる悲しみも少しは和らぐでしょう。
ペットの遺骨は人間と同じお墓に入れるのが難しいため、遺骨ダイヤモンドはペットの供養に有効な手段となります。
遺骨ダイヤモンドについて気になる疑問を紹介
まだあまり認知度が高くない遺骨ダイヤモンドについては、疑問も多いのではないでしょうか。よく出る質問をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
年月の経過した遺骨でも、ダイヤモンドは作れる?
火葬してから時間が経った遺骨でも、ダイヤモンドの制作は可能です。ただし成分が変化している場合もあるので、心配なときは事前に業者に相談すると安心です。
ダイヤモンドに色はつく?
ダイヤモンドは遺骨に含まれる成分により色が付きます。何もしなければ無色・黄色・青色になる場合が多く、その色は出来上がるまで分かりません。中には着色をすることが可能な業者もあるので、希望がある場合は事前に確認をするとよいでしょう。
どれくらいの人が遺骨ダイヤモンドを制作している?
現在では年間数百人以上が利用していると言われています。新しい葬送法なので、まだそれほど認知度は高くありませんが、時代の変化と共に、今後お墓以外の供養の方法としてメジャーになる可能性は高いでしょう。
遺骨ダイヤモンド以外の手元供養の方法とは
遺骨ダイヤモンド以外にも、手元供養の方法はいろいろあります。例えば分骨して小さな骨壺に入れたり、遺骨そのものをペンダントなどに入れてアクセサリーとして身に着けたりするなどさまざまです。他にも遺骨を水晶やガラス細工のように加工したり、真珠をつくったりと、ダイヤモンド以外のものに加工をする方法もあります。
いずれにせよ、自分たちが納得する形で供養することが大切です。
まとめ
遺骨ダイヤモンドは、故人をいつも身近に感じられる葬送方法です。お墓のような管理は必要なく、引っ越しのときにも困らないので、ご希望やライフスタイルに合わせてぜひ検討してみてください。
アイワセレモニーでは、葬儀内容や費用について事前に無料で相談・お見積もりが可能です。葬儀後までサポートを行っているので、遺骨ダイヤモンドに興味のある方はぜひご相談ください。
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