葬儀代は誰が負担する?負担する金額から負担を軽減する方法まで解説
葬儀費用,葬儀手続き親族が亡くなると葬儀の準備をしなくてはいけません。しかし、誰が葬儀の費用を負担するのかがわからないと困ってしまいますよね。この記事では、葬儀において負担する金額から、負担を軽減する方法まで紹介します。いざという時のためにぜひ参考にしてください。
そもそも、葬儀の費用は誰が負担するのが一般的なのでしょうか。
亡くなった方に遺産があるのであれば、基本的にはそこから支払うことになります。もし遺産だけでは足りない場合は、喪主が負担すると家庭裁判所の実務レベルでは判断されています。
この喪主の負担について詳しく紹介します。
一般的には喪主が払う
葬儀の費用負担をすることが多い喪主ですが、一般的には以下の順番で喪主が決まります。
喪主になる可能性が高い | 故人との関係 |
1位 | 配偶者(妻、夫) |
2位 | 長男 |
3位 | 次男以降の直系男子 |
4位 | 長女 |
5位 | 亡くなった人の両親 |
6位 | 亡くなった人の兄弟・姉妹 |
このように、基本的には上記の順番で喪主が決まり、喪主が葬儀費用を負担することになります。喪主に関しては法律などで決められているわけではなく、あくまでも慣習上、血縁関係の深い人が務めるケースが多いのが現状です。
なお、喪主以外だと遺産の相続人が負担するケースもあります。ただし、葬儀費用は相続人が相続しなければいけない債務ではないため、遺産を相続するからといって必ずしもその人が費用を負担しないといけないわけではありません。
遺族や関係者の間で合意が取れていれば、喪主以外の人が負担するケースもあります。合意のないまま一部の人に費用負担を強いると、後々トラブルにつながりかねないため注意が必要です。
喪主以外が費用を負担する場合
上記でも述べましたが、葬儀費用は必ずしも喪主が負担しないといけないものではありません。時には喪主以外が負担するケースもあります。どういったケースなのか確認していきましょう。
喪主が葬式の費用を全額負担することが難しい場合
例えば、故人の配偶者が喪主を務める場合、喪主が高齢で葬儀費用を負担する余裕がないケースもあります。そういった時は故人の両親や兄弟・姉妹などの親族に費用を分割して負担してもらうことになります。なお、分割時の負担割合は年齢や年収などをふまえたうえで決めるのが一般的です。
故人との合意や遺書に記載がある場合
故人が生前に何かしらの契約をしている場合や、遺書に葬儀費用についての記載がある場合は、それに沿って支払いを行うことになります。
例えば、喪主が費用を一時的に負担した場合でも、故人との間に「(喪主ではない)◯◯さんが負担する」といった契約があれば、最終的にはその人が費用を支払うことになります。
h4:「遺言代理信託」がある場合
近年では金融サービスの1つとして「遺言代理信託」を利用するケースもあります。これは、生前に財産を信託し、亡くなった後に指定した人に財産を相続してもらうと言うものです。
財産を相続するということで、葬儀の費用負担をするケースもあるようですが、法的に決められているわけではないので、最終的には遺族間での判断に委ねられます。
葬儀費用の負担額はどのくらい?
実際に負担をするとなると気になるのが負担額です。
一般的に、葬儀にかかる費用は100万円ほどとされています。これが家族葬や直葬になるともう少し安くなりますが、いずれにしても決して安くはないのが現状です。
ただ、この費用を全て支払わなければいけないわけではありません。実質的な負担額は以下の計算によって求められます。
葬儀費用−(頂いた香典の金額+公的な援助)=負担額
葬儀に参列する人からもらう香典や、故人が「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「健康保険」などに加入していた場合にもらえる埋葬料や葬祭費の援助によって負担額は減少します。金額は、埋葬料だと5万円ほどです。
葬祭費だと、市区町村によって異なり、3〜7万円ほどとされています。
これらをふまえると、実質的な費用負担は以下のようになります。
葬儀の形式 | 葬儀費用(出費) | 香典(収入) | 公的補助(収入) | 実質負担額 |
一般葬 | 1,041,000円 | 200,000円 | 50,000円 | 791,000円 |
家族葬 | 916,000円 | 200,000円 | 50,000円 | 666,000円 |
直 葬 | 641,000円 | 200,000円 | 50,000円 | 391,000円 |
このように、香典や公的援助を活用することで負担額を減らすことができます。
ここでは香典を20万円、公的援助を5万円としていますが、実際には幅があるため、場合によってはさらに負担額が減る可能性もあります。
いざという時のためにも、お住いの市区町村の公的援助制度を調べておくといいでしょう。
※出典
【葬儀費用】誰がいくら負担する?減らす方法についても全てまとめました
葬儀費用の負担を減らす方法
香典や公的援助によって葬儀費用の一部は軽減されますが、それでも負担額は大きいと言えます。さらに費用負担を減らすための方法を紹介します。
故人の相続財産から支払う
故人に遺産がある場合、その財産から負担するケースもあります。相続財産から支払うことで、相続税の計算もその分を差し引いて行うことになるため、節税対策にもなります。
ただし、香典返しや墓石の費用、初七日、四十九日法要にかかる費用などは相続財産から支払うことができません。
年金制度を利用する
国民年金の場合は「遺族厚生年金」や「寡婦年金」、「死亡一時金」を、厚生年金の場合は「遺族基礎年金」や「遺族厚生年金」を申請することで費用負担を減らすことができます。
一例ですが、自営業者の遺族向けの「遺族基礎年金」であれば、約77万円が支給されます。
葬儀の形式にもよりますが、これだけで葬儀費用全てを負担することも可能です。
葬祭扶助制度を利用する
葬祭扶助制度とは、生活保護受給者の葬儀、もしくは生活保護受給者が葬儀を行う場合などに費用負担を軽減することを目的に、自治体から費用が支給される制度です。
制度の利用にあたっては、葬儀の前に申請する必要があります。また、周囲や縁者からお金を集めることができる人は、支払い能力があると判断され、制度を利用することができません。
まとめ
本記事ではは、葬儀費用の負担、負担する金額、軽減する方法などについて紹介してきました。葬儀費用は決して安いものではないため、各種支援制度を理解しておくことが重要です。
急な逝去に伴う葬儀の場合、何も準備ができていないケースもあるかと思います。
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