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葬儀費用は確定申告の対象外?相続税の控除を受ける方法も詳しく解説

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葬儀費用は、全国平均で200万円程かかるといわれています。それほど葬儀費用は高額なので、確定申告できるのか、相続税の控除は受けられるのかなど、不安に思う人も多いのではないでしょうか?

この記事では、葬儀費用は確定申告できるのか、相続税の控除対象になるもの・ならないもの、相続税を申告する手続きについても解説しています。また、準確定申告や故人の口座凍結後の預金の引き出し、葬儀費用は会社の経費になるのか、についても解説します。ぜひ参考にしてみてください。

葬儀費用は確定申告できる?

葬儀費用は、確定申告することはできません。その理由は、確定申告は、所得に対して課税対象とならない金額を引くものであり、葬儀費用は所得ではないからです。

ただし、相続税から葬儀費用を控除することは可能です。相続税とは、故人の財産を別の人が譲り受けたときに、その財産の受け手が払う税金のことです。葬儀費用のうち、いくつかの項目は相続財産とみなされるため、それに対する控除を受けられます。

相続税の基礎控除額とは

取得した遺産の総額が一定の金額を超えた場合のみ、相続税がかかります。この基準となる金額を「相続税の基礎控除額」といいます。すなわち、相続税の基礎控除額を超えなければ、申告・納税の必要はありません。相続税の基礎控除額は、平成27年から「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算されます。

葬儀費用で相続税の控除対象となるもの・ならないもの

葬儀費用の中でも、相続税の控除対象となるものとならないものがあります。以下で詳しく解説していきます。

控除対象となるもの

相続税の控除対象にあたるものは、以下のとおりです。

・火葬、埋葬、納骨のためにかかった費用
・遺体、遺骨の回送にかかった費用
・葬式の前後に発生した、通常葬式に不可欠な費用(通夜の費用・飲食代など)
・葬式の際、お寺などにお礼として渡した費用(読経料・戒名料・僧侶へのお車代など)
・死体の捜索、死体や遺骨の運搬の費用

死亡診断書や埋葬許可証の発行料金、通夜・告別式などの費用など、葬式を行うのに必ず発生する費用は相続税の控除対象になります。また、お布施や葬儀を手伝ってもらったスタッフへの心付けなども控除対象です。

控除対象とならないもの

相続税の控除対象にあたらないものは、以下のとおりです。

・香典返しにかかった費用
・墓石や墓地にかかった費用
・葬儀よりあとの法事などにかかった費用
・ご遺体の解剖にかかった費用

香典や墓石・墓地など非課税のものに対する費用は葬儀費用に該当せず、控除対象になりません。

相続税の申告・納税の期限・場所は?

相続税の申告・納税は、決められた期限内に、指定された場所で行います。以下で詳しく説明します。

申告書の提出先・納税方法

相続税の申告書は、故人の住所があった場所が日本国内の場合、故人の住所地を管轄する税務署に提出します。故人の財産を受け取った人の住所地の税務署ではないことに注意しましょう。その後、税務署・金融機関・郵便局の窓口のいずれかで期限までに納税します。

申告・納税はいつまでに行う?

相続税の申告・納税は「被相続人の死亡を知った日」の翌日から10ヶ月以内に行います。「被相続人の死亡を知った日」とは、被相続人が死亡した日ではなく、厳密には「自分への相続が開始されたことを知った日」を指します。この期限を過ぎてしまうと、本来支払うべき税金に加えて、延滞税が発生することがあります。

申告の際に必要な書類

相続税の申告には、相続税申告書以外にも以下の書類が必要です。

・故人の戸籍謄本または除籍謄本
故人の本籍地の役所で受け取れます。

・遺言書
遺言書が残されている場合には遺言書を用意します。

・遺産分割協議書と相続人全員分の印鑑登録証明書
遺産分割の話し合いをする場合に必要です。遺産分割協議書を作成するときに、相続人全員が実印を押します。

・葬儀費用の領収書等
相続税の控除を受ける際に必要です。

葬儀費用の控除を受けるうえでの注意点

葬儀費用の控除を受けるにあたって、いくつか注意する点があるので、以下で説明します。

領収書またはメモを残しておく

相続税の控除には領収書が必要になるので、控除対象の葬儀費用については領収書を発行してもらいましょう。ただ、お布施など領収書を発行できない場合は、「いつ・だれに・何の目的で・何円支払ったか」をメモに残しておきましょう。

誤った申告は罰則の対象となる

葬儀費用について誤った申告をした場合、税務署の調査ですぐに不正が見つかり、追徴課税を受けることになるので注意しましょう。税金を少なくしようと虚偽の申告をするのは絶対に行ってはいけません。

準確定申告(故人の確定申告)とは?

準確定申告とは、相続人が、故人に代わって故人の所得金額と税額を計算し、所得税を申告・納税することをいいます。以下でさらに詳しく解説します。

申告・納税の期限

準確定申告は、相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月以内に行います。納税も同じ期限内に行わなければなりません。

申告書を提出する場所

故人(被相続人)の死亡時の住所地を管轄する税務署でのみ申告可能です。

誰が申告・納税するか

準確定申告は、申告と納税の両方を相続人が行います。相続人が複数いる場合は、連署で申告書を提出するのが原則です。以下の要件の中で1つでも該当するものがあれば、相続人は準確定申告を行わなければなりません。

・自営業者、個人事業主
・給与所得と退職所得以外の所得が計20万円以上
・給与の年間収入が2000万円以上
・貸付金の利子や家賃などを受け取っていた

期限内に行わないとどうなる?

納税の期限を超えた場合には「延滞税」が、誤った申告をした場合には「加算税」が上乗せされるので注意しましょう。

1月1日〜3月15日になくなった場合の注意点

1月1日~3月15日の期間は、前年度分の確定申告が終わっていない可能性があります。前年度の確定申告がまだ手続きされていなかった場合には、前年度分も合わせて2年分の確定申告書を提出する必要があるので、必ず確認しましょう。

故人の口座から葬儀費用は引き出せる?

銀行などの金融機関は、口座名義人の死亡を確認すると、口座を凍結します。しかし、民法の改正で、口座を凍結した後でも個人の口座から葬儀費用を引き出せるようになりました。

2019年7月〜一定額の引き落としが可能に

2019年7月1日から改正民法が施行され、他の相続人に承諾を得なくても預貯金を引き出せるようになりました。各相続人が引き出せる額は「故人の預貯金額 × 1/3 × その相続人の法定相続分」で表され、150万円が上限となっています。

預金を引き出すために必要な書類

故人の口座から預貯金を引き出すためには、以下の書類が必要です。

・故人の戸籍謄本、除籍謄本または全部事項証明書
・故人の死亡診断書(写しで良い)
・相続人の本人確認書類と戸籍謄本
・葬儀費用の見積書または請求書
・口座の通帳やキャッシュカード・届出印

ただし、金融機関によっては他にも必要な書類がある場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

故人の口座凍結は解除できる?

相続人全員の承諾をもって、口座の凍結解除の申請をすることができます。申請手続きは、遺言書や遺産分割協議書の有無で変わってくるので、金融機関に確認しましょう。相続は、故人の口座を解約したのち、指定した口座に移行してもらうことが多いです。

葬儀費用は会社の経費から出せる?

従業員が亡くなり、社葬をすることになった場合、葬儀費用を経費(福利厚生費)として扱うことができます。ただし、法人税法で定められた項目のみが経費として計上できるので注意が必要です。

計上できる項目とそうではない項目について、以下で解説します。

経費として計上できるもの

葬儀費用の中で経費として計上できるものは以下のとおりです。

・葬儀を執り行うための費用(会場使用料、設営料等)
・祭壇費、供花費
・葬儀でのお礼(お布施、スタッフへの心付け等)
・会場での飲食代
・会葬御礼
・社葬の通知にかかった費用

経費として計上できないもの

葬儀費用の中で経費として計上できないものは以下のとおりです。

・香典返しの費用
・葬儀よりあとの法事などにかかった費用(初七日等)
・仏具等の購入費用
・納骨の費用

まとめ

葬儀費用は確定申告を行うことはできませんが、葬儀費用の一部は、相続税の控除対象になります。葬儀などで発生した費用は、領収書またはメモを必ず残すようにしましょう。また、金融機関では、口座名義人が死亡したことを確認すると口座を凍結しますが、他の相続人の同意を得なくても、一定額までは葬儀費用の引き落としが可能です。

アイワセレモニーでは、葬儀内容や費用について、事前に無料でご相談・お見積もりが可能です。お見積書は1円単位で、項目ごとに作成しています。また、多くの行政機関から指定・委託を受けており、確かな実績がありますので、安心してご相談いただけます。葬儀でお困りの際にはぜひお気軽にお問合わせください。

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